2012年12月21日金曜日

母乳育児・授乳中の牛乳はどうなの?



母乳育児のママは、牛乳はなるべく摂らないほうがいいという話を聞くと思います。
何故だと思いますか?

確かに牛乳は、脂質が非常に高く、母乳がつまりやすくなります。
乳腺炎の原因にもなりかねません。


しかしそれだけではなく、母乳育児・授乳中にかかわらず、
牛乳を摂取しないほうがいい理由があります。



牛乳はカルシウム豊富で、牛乳のカルシウムは吸収が良いと言われています。
だったら、母乳育児授乳中の場合は特に沢山飲んだほうがいいのではと思いがちです。

確かに、牛乳を飲むと、血中のカルシウム濃度がすぐに高くなるようです。
しかし、急激にカルシウムの血中濃度が上がると、
私達のからだはその血中カルシウム濃度を通常値に戻そうとして
カルシウムを尿に排泄してしまいます。

その時、余分なカルシウムと一緒に必要なカルシウムまでも排出してしまうようです。

ですから、牛乳はカルシウムの補給に良いのではなく、
逆にカルシウム不足を引き起こします。骨粗鬆症の原因になります。
お年寄りは、牛乳を沢山飲んだほうが良いというのも、大きな間違いです。

このことは、“病気にならない生き方”という本にも詳しく書いてあります。



赤ちゃんがアレルギーになるので、母乳育児・授乳中の時は、
牛乳は避けたほうがいいというのも聞くと思います。

確かに、牛乳アレルギー専門の研究も存在し、
アメリカでは、小学校の子ども達に牛乳の摂取を止めたところ、
慢性の鼻づまりや、目の下のクマなどが改善したということです。

牛乳のたんぱく質は、胃腸で分解されアミノ酸になります。
しかし、人によって、アミノ酸になる前の段階で吸収されることがあり、
それが腸管を通り抜けて、血液の中に入ってしまいます。

それは、異種タンパクとして抗原になり、拒否反応を起こすようです。
それが牛乳アレルギーです。

特に、腸管が十分に発達していない子どもに起こりやすいようです。



日本人は、乳糖不耐症の人が75%くらいいるそうです。

乳糖不耐症とは、ラクターゼという酵素の分泌が悪く、
乳糖を分解することができないことを言います。

酵素が足りずに小腸で吸収されなかった乳糖は、
そのまま大腸へいき、大腸菌によって分解され、ガスと酸を発生させます。
それが腹痛と下痢の原因のようです。

さらに、腸内にある栄養分も、便として排出してしまい、
腸内の細菌バランスも崩してしまうそうです。

乳糖分解酵素は、1歳未満の赤ちゃんはほとんど持っているのですが、
加齢とともに、少なくなっていくようです。

牛乳には乳糖がたくさん含まれています。

ですから、日本人は、母乳育児・授乳中にかかわらず、
乳離れが済んだら、牛乳は避けるべきなのです。



また、牛乳は胃に膜を作り、栄養の吸収を妨げるそうです。


ですから、嗜好品として以外は、牛乳を飲む必要は無いです。

もちろん、母乳育児・授乳中でも、牛乳を摂る必要は全く無いわけです。

2012年12月12日水曜日

授乳中のしこりの対処法!



授乳中にしこりができて痛い。
乳首に白色の“できもの”ができた。
赤ちゃんに吸われると乳首が痛い。
              

これは、赤ちゃんの母乳の飲み残しが原因です。

乳管が詰まっているか、詰まりかけていることになります。

通常、乳口(乳管の出口)は510個ほどありますが、
そのうちの一部が赤ちゃんに吸われずに母乳が乳房の中に残ります。
それがしこりとなり、できものとなり、熱を持ったりします。

乳首のできものは“白斑”と呼ばれるもので、
乳口が詰まり、母乳が乳首の外に出られなくなった為におこります。



<授乳中のしこりの対処法1>

まず、食べ物から見直してください。

母乳は、ママの血液からできているので、
しこりを作らないためには、授乳中のママの血液をサラサラにする必要があります。

控えるもの

揚げ物や中華料理など脂っこいもの、餅、煎餅など餅で作ったもの、牛乳と乳製品、

いくら・たらこなどの魚卵類、チョコレートなど甘いもの など


授乳中は、脂っこいものを控えた和食が一番です。



授乳中しこり対処法2>

とにかく赤ちゃんに母乳を飲んでもらうことです。

授乳中、上手に赤ちゃんに飲んでもらうことにより、しだいに“しこり”も消え、
白斑のところからは母乳が分泌されるようになります。


母乳の飲み残しはどうしておきるのでしょう。
それは、赤ちゃんが上手に母乳を飲めていないからです。


乳管の出口近く(だいたい乳輪と白い皮膚の中間あたり)には、
伸び縮みする乳管洞があります。
赤ちゃんは、その伸び縮みする乳管洞に口をあてて母乳を飲むのです。

ですから、赤ちゃんには、乳輪をすっぽり包むくらいに大きく口を開け、
吸啜(くわえて吸う)をしてもらう必要があります。


乳輪の奥までが、赤ちゃんの口の中に入っていますか?

赤ちゃんの口がドナルドダックのようになっていますか?


まず、しこりのある、白斑のできた、
痛いほうのおっぱいから飲んでもらいます。

赤ちゃんは、お腹の空いている時のほうが母乳を吸う力が強いので、
先に飲んでもらったほうがしこりの解消が早くなります。

その時に、
しこり部分の外側のほうから、
乳首に向かって母乳を流すように、
押し出すように圧迫すると効果的です。


赤ちゃんも母乳の飲み方にクセがあるようですので、
授乳中、飲む方向を変えてあげます。

左抱きから右抱きに

横抱きから縦抱きに、フットボール抱きに

と、色々な抱き方を工夫すると、

今まで飲んでくれなかった乳管にヒットしたりします。


赤ちゃんは、縦抱き、フットボール抱きのほうが母乳を飲みやすいようです。

また、夜間は比較的赤ちゃんも母乳良く飲んでくれるようです。



授乳中しこりの対処法3>

母乳飲み残しがある場合は、乳首は触らないようにして、搾乳をしてください。

飲み残しがあると、赤ちゃんも美味しくないのであまり飲んでくれません。
しっかり搾乳し、次の授乳の時には新鮮な母乳をあげてください。



また、しこりひどい場合は、
助産院へ行き母乳マッサージなどの処置をしてもらってください。


しこりは、放っておくと乳腺炎になり、ひどくなると切開手術が必要になります。

そうならない為にも、

 しこりのこまめなチェック、
 授乳中のサラサラ血のための食事、
③ 赤ちゃんへの上手な頻回授乳、
④ 飲み残しの上手な搾乳
     
  を心がけてください。